今回購入したアメコミは
ブライアン・アザレロ(作) (著), リー・ベルメホ(画)
JOKER
です。
タイトルからお察しのとおり、このジョーカーはバットマンのライバルとして最も有名なヴィラン、ジョーカーにスポットを当てた作品です。
その日ジョーカーはアーカムアサイラムを出所。ゴッサムに道化王子が舞い戻り、街は再び戦慄する。
で、このストーリーはそのゴッサムのNo1と言っていい犯罪界のスーパースター、ジョーカーに憧れるチンピラ、ジョニーの視点で描かれます。
「ジョーカーがゴッサムを出て、再び犯罪を犯す。
TVシリーズであればさらっと流されていますが、「ゴッサムを出て」から「犯罪を犯す」までの間に一体何があるのか?
おそらくはバッツがジョーカーを捕まえたのと同じ回数だけこんなことが繰り返されていたわけですよ。
そう考えるとジョーカーの秘めるっていうか秘めてませんが、溢れんばかりというか溢れてますが、その狂気がいか程のものかというのがわかろうってもんです。
クロックの、ペンギンの、トゥーフェイスの、リドラーの、ハーレィの、そしてジョニーの。バットマンからでもなければ市民達からでもない、悪人達の目を通して見たジョーカーの姿がここにあります。
そして今回はストーリーもそうだけどそれ以上に絵が凄い。全編フルカラーで陰影の効いた重厚なリー・ベルメホの絵がたまりません。ジョーカーが出所するシーンとかストレートにかっこいいし、ヒース・レジャー系ジョーカーのヴィジュアルですが、ころころ表情が変わります。この絵柄だからまたそれが怖いんだ。顔芸というのはこういう事だ!
さあページを開こう、そして30年に渡りアメリカンコミックのトップヴィランの座を譲ろうとしない、ふてぶてしいこの道化王子の狂気に触れてみよう。